Together to Tomorrow

あしたにむかって -aki's blog-

momo「モモ」
時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

作:ミヒャエル・エンデ
訳:大島 かおり
出版社:岩波書店



●ストーリー
円形劇場の廃墟に住みついた、もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした不思議な少女モモ。黙って話を聞くだけで、人の心を溶かし悩みを解消させる能力を持った彼女のまわりには、いつもたくさんの大人や子どもたちが集まっていました。しかし「時間」を人間に倹約させることにより、世界中の余分な「時間」を独占しようとする「灰色の男たち」の出現により、町じゅうの人々はとりとめのないお喋りや、ゆとりのある生活を次第に失っていきます。モモはみんなの時間を取り返しに・・・

●大切な無駄
忙しいは心な亡くなると書きます。忙しいと優しさが亡くなります。でも忙しいことはいいことです。
時間を無駄使いしない・・・ちょっと不思議な感じがします。なぜって時間は貯蓄できないから。
無駄な時間が後々とても自分の力になってくれることがあるんです。無駄なことなんて無いんです。今あなたがここにいて元気に生きてる、過去の沢山の無駄な時間を大切にしながら。なんだか無駄を楽しみたくなってきませんか?おっと、資源の無駄使いはNGですからね。
秋の休日、美術館やアート散策などいかがでしょう?心に無駄の養分をたっぷりと!

すてきな三にんぐみ.jpg



作・絵:トミー・アンゲラー
訳:いまえ よしとも
出版社: 偕成社

●ストーリー
黒いマントに黒いぼうしの、こわーい泥棒三人組のおはなし。
3人は馬車を襲い、奪った財宝を隠れ家にため込みます。人々は3人の泥棒にいつも脅かされています。ある日、いつものように人々を襲っていると馬車の中に小さな女の子がいました。怖いもの知らずのみなし子ティファニーちゃんは泥棒の隠れ家に行きたがります。泥棒はとんだ盗物を連れ帰り、一緒に生活をします。それからというもの、3人組は可愛そうなみなし子を見つけては、隠れ家に連れ帰り面倒をみました。泥棒三人は、貯まった財宝でみなし子たちのためにお城を作りました。みなし子たちはやがて大人になり、結婚し、子供をつくります。みんなとても幸せです。

●優しい気持ち
私の一番の絵本です。なんて暖かな子持ちになるのでしょう!
この絵本を、はじめて母に読んで聞かされたのはきっと3歳ぐらいの頃でしょう。それから、何度となく母に読み聞かせをせがみ、大人になってからも何度なく本を開きました。子供にも大人にも、優しく強く心に残る内容なのです。グラフィックも最高です。きっと何かの大きな気持ちがあなたに芽生えることを願います。

いせや.jpg新聞を見ていたら、吉祥寺の「いせや」本店の閉店の記事が・・・建物老朽化だからだそうです。あの場所に60年前から立っていたんですね。いせやの最後は見届けなくてはと思い9月25日の最終日、仕事を早めに切り上げて井の頭線に乗っていざ「いせや」へ。予想以上の長座の列、やっと席に着き、向かいの方はなんと神戸からかけつけたとか。みんなそれぞれの思いがある庶民居酒屋なんだなぁ。常連さんとお店の人との距離に感動した夏の終わりの夕べでした。

おおきななみ作:バーバラ・クーニー
訳:掛川恭子
出版社:ほるぷ出版





STORY
ブルックリン物語
著者のバーバラ・クーニー自身の母親をモデルにした物語です。。
ニューヨークのブルックリンで暮らす主人公ハティの少女時代の生活が、温かみのあるタッチで描かれています。ドイツ移民である裕福な家族や使用人との生活がかわいらしいタッチの絵で描かれています。
主人公のハティーが過ごしたアメリカの古き良き時代、穏やかな時間や季節が流れています。

●ていねいに暮らす
古い時代の「ていねいな暮らし」が好きです。
ハンカチにイニシャルを刺繍したり、季節、用途の服を仕立てる。
季節ごとに食器や衣類を仕分けて使い、使い終わったら丁寧にしまう。
古いものやこわれた物はきれいにしてまた大切に使う。
愛着のあるものばかりの中で生活する幸せ。
ものを大切にすると、自分がものに大切にされると聞いたことがあります。
「ていねいな暮らし」、実践したいですね。

若冲友人、知人の勧めで
プライスコレクション 「若冲と江戸絵画」展を見に上野に行きました。映画を1本劇場で観るように夢中になりあっという間に2時間、大満足!
強さ(=自然)とやさしさ(=人)に日本人の心を感じました。潔い筆さばき、空気を感じさせる大胆な構図、金・墨・色の配分 などインテリアワークをする上でもとても刺激的でした。じっと物事を観察し、瞬間をとらえる、それがカメラのフィルターではなく作者の心だからこそ、感じる。さすがだと思います。近頃の私は目先に惑わされがち、もっと感じて表現していきたいです。
プライスご夫妻コレクションのセンスの素晴らしさにも感激しました。
紫陽花双鶏図  伊藤若冲筆 江戸時代・18世紀

E-001 watasi

 



作・絵:マリー・ホール・エッツ
訳:与田 凖一
出版社: 福音館書店


STORY

女の子が原っぱに遊びに行きます。遊び相手を探して「ばったさん、あそびましょ」とバッタを捕まえようとしますが逃げてしまいます。カエルもカメも、リスも、
かけすも、ウサギも、ヘビも、みんな捕まえようとすると逃げてしまいます。
女の子は誰も遊んでくれないので、一人黙って座り込みます。
すると、あれあれバッタさんが近寄ってきます。
それでも女の子はじっとしていました。
するとカエルもカメもみんな女の子の所に集まってきます。
もう誰も怖がって逃げてしまいません。
「ああ わたしは いま、とっても うれしいの。とびきり うれしいの。」
「なぜって、みんなが みんなが わたしとあそんでくれるんですもの。」

●私のひとこと
絵もお話も大好きな一冊。やわらかなタッチに心和みます。
恋も仕事も追いかえると逃げる?じっと待つことも大切なんですね。
自分のことを主張しがちな現代人に伝えたいお話です。

続きを読む

ネパールという国 (2001年8月)


自然とともに共存し、自然から学び自然から富を与えられることに恵まれた国。
とてもいい国ですよ、ヒマラヤ山の頂上から盆地の首都カトマンズまで実に起伏に富んだ小さな国ネパールはインドの左上に位置します。気候も変化するため地域によって習慣や文化もちょっとずつ違います。行政が集中する首都カトマンズは観光客も多く、身分的に富豪な家族が住み、ビジネスが行われる言わば都会です。田舎の人々は町の市場に買出しにやってきます。山には山の暮らしがあります。
家族を大切にする民族であり冠婚葬祭は盛大に行います。上階級の家族の大きさは子孫繁栄を願ってか膨大な人数ですので、一回の式が大パーティーになってしまうんですね。貧富の差はネパールの宗教として存在します。身体的、精神的な差別は一般的にはありませんが違う階級の結婚は許されません。この国にとってはこの身分制度が必然であり、それぞれの階級の中で彼らはコミュニケーションをしています。古来からの古い宗教習慣が今も変わらずに受け継がれています。


私たちが感じることは、ネパールの様な純粋な国が他の国の発展や開発に伴って擦れてほしくないということです。彼らの自然を愛し、文化を愛し、知恵を尊重して欲しい。
ビルが沢山立ち並ぶ国が、決して豊かではないということを。
ネパールが貧しいかは私達には判断できません。経済国の基準であり1つの考え方です。
比較することにより考え方に溝が生まれてしまうように思います。
経済援助や物質的な援助も大切ですが、賃金の安さや物価の安さを目的に他国の産業が入りこの国を汚染することだけは抑えていかなければならない思います。
再度、ネパールの様な純粋な国が他の国の発展や開発に伴って擦れてほしくないと私達は願います。



ネパールの子ども達
彼らは天才です。様々な知恵を自然から学び実に巧く生活に取り入れています。それは習慣化し代々の家族に伝わっています。ネパールという国で生きていく為の大変必要な知恵なのです。植物に関する知恵に至っては、自然療法の医者顔負けの知恵が極普通に備わっているのです。
 町の子供は公立の学校に通えます。町の小学校でブルーを着た制服姿の可愛らしい子ども達に出会いました。チャイムが鳴ると同時に子供達がどっどと校舎から広場に出てきました。目的は学校の隣にある駄菓子屋さんです。揚げパンや砂糖菓子、新聞に包んだ揚げ菓子のようなもの。体はキャシャではありますが褐色の肌に子供らしい生き生きとした瞳を輝かせて楽しそうです。
 町から離れた地域に住む子ども達の教育状況は十分ではありません。私達はムースリーという山岳地方の田舎にあるイングリッシュスクールに立ち寄りました。ランドセルを背負った帰宅中の子ども達が花を持って私達を迎えてくれました。学校内たった一人の先生が校内を案内してくれました。私達はしばし放課後のお喋りを堪能しました。彼の話によると、ボランティアでこの地域に教育を普及し、生徒の中には4時間かけて登校してくる子供もいるそうです。彼は仕事を愛しており校内も実に清潔に保たれています。そんな話の中で彼が私達にこんなことを言い残しました。教科書や本は十分、でもこれをコピーする機械があれば僕はどんなにスムーズに教育が出来るようになるだろう・・・。私達はいつしかこの「山の学校」にコピー機をプレゼントしたいと思います。それは慈悲ではなく素敵な触合いとして。


食習慣
確かに日本の様バリエーション豊かにとははいきません、それが豊かというならば。
でも彼らは自然の恵みを純粋に栄養として取り入れています。殆どの家族が時給自足の食物補給を基本に暮らしています。勿論市場もありますが、スーパーマーケットなど便利なものはありません。彼らは様々な植物の効用を身で知っています。その当然の知識には大変驚かされます。実に健康マニアの様に。
彼らの常食はカレーです。宗教上、牛肉は食べれません。たまに食べる肉はゴートという山羊の肉です。普段は野菜のカレーと長い粒の米を炊いて食べます。
実際に友人の家庭のキッチンにお邪魔した時、目に入る電気製品は実に冷蔵庫だけでした。シンプルなキッチンです。
私はカレー作りを手伝わせて頂いたのですが、実に手際よくパッパとスパイスを作り、裏庭から獲ってきた野菜を切りあっという間に料理を済ませてしまいました。野菜が体に与える効果を各々に説明してくれました。そこで感じたことは、変わらないし、変わる必要も無い国なのだと。きっと代々このやり方で食事をつくり、今も変わらず食してる、ネパールとはそんな国なんじゃないかなということです。それは食だけでなく文化もかしら・・・と。
味の方ですが、ン〜辛い!付け合せの野菜の煮付けも、お漬物も辛い。でもこの辛さが食を進めます。ゴートは固いお肉ですが噛めば噛むほど味が出て、野生的な味がします。ご飯は日本のお米より2倍縦長のサラサラご飯です。スナックの様に軽くカレーの相性がよくついつい食べ過ぎてしまいます。体を冷やすことを嫌うネパール人は意味をもって辛いものを食します。水分も冷たいものを嫌うんです。


死の捕らえ方
彼らは死は神の前にあるという宗教観をもっています。輪廻転生を信ずる彼らは、来世で良い生まれ変わりをするように願います。死を純粋に清らかなものととらえ、死ということから自分自身を感じ、来世も幸福になれるようにと願いながら頑張って生きようと思います。ネパールでは人々がゴート(火葬場)に集まる習慣があります。身内も、身内でなくてもその死に祈りを捧げ、死者を葬り転生を願います。


                ネパールという国 (2001年8月)

このページのトップヘ