ネパールという国 (2001年8月)


自然とともに共存し、自然から学び自然から富を与えられることに恵まれた国。
とてもいい国ですよ、ヒマラヤ山の頂上から盆地の首都カトマンズまで実に起伏に富んだ小さな国ネパールはインドの左上に位置します。気候も変化するため地域によって習慣や文化もちょっとずつ違います。行政が集中する首都カトマンズは観光客も多く、身分的に富豪な家族が住み、ビジネスが行われる言わば都会です。田舎の人々は町の市場に買出しにやってきます。山には山の暮らしがあります。
家族を大切にする民族であり冠婚葬祭は盛大に行います。上階級の家族の大きさは子孫繁栄を願ってか膨大な人数ですので、一回の式が大パーティーになってしまうんですね。貧富の差はネパールの宗教として存在します。身体的、精神的な差別は一般的にはありませんが違う階級の結婚は許されません。この国にとってはこの身分制度が必然であり、それぞれの階級の中で彼らはコミュニケーションをしています。古来からの古い宗教習慣が今も変わらずに受け継がれています。


私たちが感じることは、ネパールの様な純粋な国が他の国の発展や開発に伴って擦れてほしくないということです。彼らの自然を愛し、文化を愛し、知恵を尊重して欲しい。
ビルが沢山立ち並ぶ国が、決して豊かではないということを。
ネパールが貧しいかは私達には判断できません。経済国の基準であり1つの考え方です。
比較することにより考え方に溝が生まれてしまうように思います。
経済援助や物質的な援助も大切ですが、賃金の安さや物価の安さを目的に他国の産業が入りこの国を汚染することだけは抑えていかなければならない思います。
再度、ネパールの様な純粋な国が他の国の発展や開発に伴って擦れてほしくないと私達は願います。



ネパールの子ども達
彼らは天才です。様々な知恵を自然から学び実に巧く生活に取り入れています。それは習慣化し代々の家族に伝わっています。ネパールという国で生きていく為の大変必要な知恵なのです。植物に関する知恵に至っては、自然療法の医者顔負けの知恵が極普通に備わっているのです。
 町の子供は公立の学校に通えます。町の小学校でブルーを着た制服姿の可愛らしい子ども達に出会いました。チャイムが鳴ると同時に子供達がどっどと校舎から広場に出てきました。目的は学校の隣にある駄菓子屋さんです。揚げパンや砂糖菓子、新聞に包んだ揚げ菓子のようなもの。体はキャシャではありますが褐色の肌に子供らしい生き生きとした瞳を輝かせて楽しそうです。
 町から離れた地域に住む子ども達の教育状況は十分ではありません。私達はムースリーという山岳地方の田舎にあるイングリッシュスクールに立ち寄りました。ランドセルを背負った帰宅中の子ども達が花を持って私達を迎えてくれました。学校内たった一人の先生が校内を案内してくれました。私達はしばし放課後のお喋りを堪能しました。彼の話によると、ボランティアでこの地域に教育を普及し、生徒の中には4時間かけて登校してくる子供もいるそうです。彼は仕事を愛しており校内も実に清潔に保たれています。そんな話の中で彼が私達にこんなことを言い残しました。教科書や本は十分、でもこれをコピーする機械があれば僕はどんなにスムーズに教育が出来るようになるだろう・・・。私達はいつしかこの「山の学校」にコピー機をプレゼントしたいと思います。それは慈悲ではなく素敵な触合いとして。


食習慣
確かに日本の様バリエーション豊かにとははいきません、それが豊かというならば。
でも彼らは自然の恵みを純粋に栄養として取り入れています。殆どの家族が時給自足の食物補給を基本に暮らしています。勿論市場もありますが、スーパーマーケットなど便利なものはありません。彼らは様々な植物の効用を身で知っています。その当然の知識には大変驚かされます。実に健康マニアの様に。
彼らの常食はカレーです。宗教上、牛肉は食べれません。たまに食べる肉はゴートという山羊の肉です。普段は野菜のカレーと長い粒の米を炊いて食べます。
実際に友人の家庭のキッチンにお邪魔した時、目に入る電気製品は実に冷蔵庫だけでした。シンプルなキッチンです。
私はカレー作りを手伝わせて頂いたのですが、実に手際よくパッパとスパイスを作り、裏庭から獲ってきた野菜を切りあっという間に料理を済ませてしまいました。野菜が体に与える効果を各々に説明してくれました。そこで感じたことは、変わらないし、変わる必要も無い国なのだと。きっと代々このやり方で食事をつくり、今も変わらず食してる、ネパールとはそんな国なんじゃないかなということです。それは食だけでなく文化もかしら・・・と。
味の方ですが、ン〜辛い!付け合せの野菜の煮付けも、お漬物も辛い。でもこの辛さが食を進めます。ゴートは固いお肉ですが噛めば噛むほど味が出て、野生的な味がします。ご飯は日本のお米より2倍縦長のサラサラご飯です。スナックの様に軽くカレーの相性がよくついつい食べ過ぎてしまいます。体を冷やすことを嫌うネパール人は意味をもって辛いものを食します。水分も冷たいものを嫌うんです。


死の捕らえ方
彼らは死は神の前にあるという宗教観をもっています。輪廻転生を信ずる彼らは、来世で良い生まれ変わりをするように願います。死を純粋に清らかなものととらえ、死ということから自分自身を感じ、来世も幸福になれるようにと願いながら頑張って生きようと思います。ネパールでは人々がゴート(火葬場)に集まる習慣があります。身内も、身内でなくてもその死に祈りを捧げ、死者を葬り転生を願います。


                ネパールという国 (2001年8月)