onon sho 7月13・14・15日は一般的に『お盆』と呼ばれます。 家族が集まる1月[正月]は年神さまをお迎えし、7月[盆]は先祖をお迎えする月です。

 お盆という文字の由来は「皿」に「分ける」、先祖にお供えした物を葉っぱや小さなお皿に分けることから来ているそうです。

 「七夕」には夏の収穫物をお供えします。すいか、きゅうり、根しょうが、なす、とうもろこし、ぶどう、トマトなどを奇数個を盛ります。「つるもの」は先祖代々のつながりを意味します。お盆の前夜祭を兼ねたお供えものだそうです。七夕の一夜に「棚機女(たなばたつめ)」が織った丹を室礼えます。

むかえ火」焙烙(ほうろく)におがら/麻を置きます。「」は脚が早いことから、先祖の霊を少しでも早く我が家へお迎えする動物です。胡瓜に足をつけて拵えます。「」は歩くのがのんびりですので、先祖をゆっくり送り届ける動物です。茄子に足をつけて拵えます。これらは、御先祖さまに分かりやすいように玄関や玄関先に置きます。

ほうずき」灯篭草(うろうそう)とも呼ばれ、先祖を迎える灯かりです。「香炉」も同じく、良い香りでお迎えします。

 私たちの文化は「水」に纏わることが数多くあります。穢れを水に流します。さらには水の循環が生命の輪廻転生をも意味します。敷物の「まこも」も「」も水辺の植物です。岩蓮華は蓮の花に見立てていました。
 お寺では「散華」(さんげ)を撒きます。蓮の花びらをかたどった紙(神)でさまざまな餓鬼を供養するため。お寺によって様々な散華をまき、中には美しいものも多くあるそうです。先生が素敵な散華をいくつか見せて下さいました。

 蓮の花が咲き始める頃です。7月の教室が終わると美味しい蓮ご飯をいただきました。大きな蓮の葉に抱かれ、見た目も美しく・・・。皆さん、あっちの池の蓮がきれいよ、こっちの池の蓮がきれいよ、と教えて下さいます。蓮の花は、咲くとき音を立てるそうです。どんな音かしらと、前々から思っています。

 我が家は無宗教ですが、家族行事である「お盆」に、 「室礼」(しつらい)を通じて祖先を迎える気持ちが養われました。祖父、祖母にほうずきをお供えしたいと思います。