月見 日本人は古来から月の満ち欠けと密接に暮らしてきました。

 長月の満月は一年のうちで最も美しく、その月が仲秋暦に満月になることから「仲秋の名月」とよばれるようになりました。夜空に輝く満月を鑑賞する風流な行事が十五夜の「お月見」。その起源は、月欠けては満つることにちなみ、ものの結果したことに感謝するお祝いの儀式。月の満ち欠けを生命の満ち欠け(輪廻転生)に連想し、先祖の霊を忍ぶ日でもありました。

【十五夜の室礼】
三方、奉書、お盆、
団子、季節の野菜、果物、秋の七草

十五夜は「芋名月」ともよばれ、芋の収穫が盛んな頃です。秋の七草ススキは稲の依代、月の神(稲作)が宿る依代です。三方に12コの団子を盛り、月の方へ奉ります。この季節は各地で収穫の祭りが盛んになります。「祭り」の語源は豊穣の成果を神に「奉る(まつる)」からといいます。

cf: 片見月、十三夜(栗名月) 桂離宮

今年の
十五夜(じゅうごや) 9月22日
十三夜(じゅうさんや) 10月20日