パシュマティナート
まるで中世の絵のようなネパールの日常風景

パシュパティナート/Kathmandu 2013

ここは火葬場、ガンジス川の上流にある死者をとむらう聖地です。ネパールの人々は輪廻転生の思想を基に日常を過ごしています。死は終わりでもあり、始まりでもあります。ここでは、太古の昔から生と死の交換が行われているのです。人々の表情は悲しさというより、むしろ神秘さがただよいます。送り人がいない人々も、自己と対話するかのように自然に集まってきます。僧の歌と舞の儀式とともに、聖なるとばりが厳かに落ちてゆきます。たいまつの火がますます大きく燃え、繰り返されるお経が闇の空に響きます。