Together to Tomorrow

あしたにむかって -aki's blog-

カテゴリ: 季節あそび

今年も残り少なくなってまいりました。
「上品倶楽部」に、「冬至」について写真と併せて文章をかかせていただきました。
touji

【本文】

『冬至』は二十四節気のひとつで、今年は12月22日がその当日となります。この日は一年で最も陽のある時間が短くなります。夏至と合わせて「至点」と呼ばれ、太陽の赤道面からの距離が最大となる瞬間であり、それぞれの季節の始まりを表す日とされています。

冬至は、陰と陽の入れ替わる日、また寒さが最大になる日と考えられ、古来より意味をもった日として人々が過ごしてきました。その晩は「ゆず湯」につかり、一年の穢れを祓い浄める風習が今日にも伝えられております。

冬至の行事食には体をあたためる「かぼちゃ」をいただきます。かぼちゃとあずきを一緒に煮る「いとこ煮」や、かぼちゃや他の野菜をうどんと煮込む「ほうとう鍋」など、各地様々な行事食をいただくようです。

季節の入れ替わりにあわせ、私たちも身を清めて、自然のめぐみに感謝しながら温かくしてすごしたい一日です。


<冬至の室礼>
かぼちゃ、柚、小豆・唐辛子(厄除けの赤色)、
からすうり(別名:ねずみうり・ねずみは始まりの意味)


(文・室礼/すずきあき)

次回は「節分」について書かせていただく予定です。

申蒔絵皿
朱_申蒔絵

今年も締めくくりの季節に入ってきました。

来年にむけて、大崎庄右ヱ門さまの絵巻皿の干支図案を描かせていただきました。
ねずみからはじまり、シリーズ9作品目となりました。
来年は「申」(さる)年、柿をほうばるお茶目なお猿さんに仕上げられています。

お正月かざりや晴れの席のお皿として、また年男・年女の記念品にもたいへん素敵です。
イヤーズプレートとしてコレクションされる方もいらしゃるそうです。


◎商品の詳細は大崎庄右ヱ門さまに直接お問い合わせ下さい。
小皿 直径18.4cm
大皿 直径21.5cm
TEL/0768−22−0128 石川県輪島市
http://www.osakisyoemon.jp/
大崎庄右ヱ門  さま

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豊穣を祝う満月の晩、十五夜。
オオゼキさんでおおきなおおきな梨が並んでいました。十五夜のお月さまのようで飾りに素敵!と思い買って帰りました。
庭のライムが収穫の時期を迎えました。今年もたくさん実り、ご近所さまにもお分けして、十五夜飾りに添えました。ススキがないので、庭に茂ったミズヒキソウを飾って…

今夜はおばあちゃんの畑の枝豆を食べながらお月見しましょう。
お月さまがきれいに顔を出してくれますように!
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「上品倶楽部」に、「重陽の節句」について写真と併せて文章をかかせていただきました。
重陽の節句

【本文】

暦の上では秋となりますが、まだまだ暑さ残るころ。

9月9日は五節句のひとつ「重陽の節句」の日です。「菊の節句」ともよばれ、五節句()の中ではいちばん最後の行事となります。中国の「重日思想」では同じ数字が重なる日は縁起の良い日となっており、9月9日はその数が最も大きいことから大切な日とされてきました。菊の花を飾り、菊の花びらを浮かべた「菊酒」を飲み交わし、長寿を祈願する風習が今日に伝えられております。

 

日本では、「重陽の節句」は平安時代に宮中行事として定着しました。平安貴族はこの日の前日、菊の花に真綿をかぶせ香りを移し、翌朝露を含んだその綿で肌を拭い邪気を祓ったということです。これを「着せ綿」といいます。また、この日に摘んだ菊の花を乾燥させ、枕に詰めて長寿を願う「菊枕」の風習も伝えられています。現在にも色あせない雅なアンチエイジングですね。

 

「重陽の節句」を通じて季節感のある日をすごしてみましょう。身近な方にキク科の花束をプレゼントにしたり、「着せ綿」に応じて優雅に菊の香りのする香水をつけてみたりと。秋らしい装いで季節を先取ると気分も上がります。晩酌のひとときにはお酒を注いだ器に菊の花びらをそっと浮かべてふるまえば、ハイセンスな季節感を演出することができるでしょう。古人に習いながらお洒落に年中行事を楽しんでみることは素敵なことですね。

 

また、9月には「敬老の日」がありますので、「菊」を「聞く」にかけて長寿の声に耳をかたむけてみてはいかがでしょう。年配者を敬い、皆さんの健やかな長寿を願います。また秋のお彼岸も近いことから、先祖に思いを馳せることも良い行いだと思います。ぜひ菊の花の香りを届けて下さい。


(文・室礼/すずきあき)

「上品倶楽部」の表誌面に、「たなばた」についてコラムをかかせていただきました。

たなばた

【本文】
夏の夜の過ごし方が楽しい季節になってきました。7月7日は「七夕」です。
七夕は五節句のひとつで「笹の節句」とよばれています。軒下に笹竹をしつらえ、願いごとを書いた五色の短冊や、色とりどりの七夕飾りで彩ります。麦の収穫が近いことから、行事食には涼やかに「そうめん」をいただく風習がございます。

中国に伝わる星伝説では、この日は織姫と彦星が天の川のほとりで年に一度の逢瀬ができる日となっています。また、習いごとが上達するように星に願う「乞巧奠(きこうでん)」という行事も七夕に行われます。

平安時代の貴族は、芋の葉にたまった朝露で墨を摺り、その墨で梶の葉に願いごとを詠み、庭先にしつらえた水盤に浮かせました。やがて夜になると、水面には天の星々が映り、願いをとどけたということです。

盛りだくさんの七夕は、日本古来の行事と中国伝来の行事がミックスされ、意味をもって今日に伝えられています。ロマンティックで風流な七夕行事、あなたは誰と過ごされますか?

<七夕の室礼>
そうめんと梶の葉 五色の短冊と書道具 笹竹の葉


歳時あそびの会
「歳時あそびの会」は行事にこめられた意味を知り、ふだんの生活の中で日本の四季折々の季節感を愉しめる会です。ワークショップを通じて、四季折々のものを飾ったり、味わったり、作ったりします。不定期の開催となりますが、どなたでも気軽にご参加いただけます。
http://blog.livedoor.jp/saijiasobi/

七夕02
歳時あそびの会 撮影場所「一欅庵」

(文・室礼/すずきあき)

端午の節句
「上品倶楽部」の表誌面に、「端午の節句」についてコラムをかかせていただきました。

【本文】
5月5日の『端午の節句』は蓬(よもぎ)や菖蒲(しょうぶ)で身の穢れ(けがれ)を祓う日です。男の子の節句となったのは、武家社会が発達した鎌倉時代。その当時、男の子が産まれた家では家紋の入った「のぼり」を立てたそうです。また、菖蒲を尚武(しょうぶ)・勝負(しょうぶ)にかけ、兜(かぶと)に菖蒲の葉をさして戦に行く風習もあったようです。現在では、男の子の健やかな成長を願い、こいのぼりを立て、厄払いの菖蒲風呂にはいったりする風習がございます。

端午の節句の行事食には「柏餅」をいただきます。柏の葉で餅をくるみ蒸し上げたこの季節ならではのお菓子です。柏の葉には意味がこめられ、新しい葉が出るまで古い葉が落ちないので跡継ぎが絶えない、それが子ども(新芽)を守るということに通じます。

室礼には「柏餅」、「菖蒲」、「兜」をあわせて飾ってみましょう。お子様にも行事の意味を伝え、家族そろって健やかで楽しいひとときをお過ごしください。


<端午の節句の室礼>
紙の兜 柏餅 菖蒲の葉 厄除けの赤い飾り紐


歳時あそびの会
「歳時あそびの会」は行事にこめられた意味を知り、ふだんの生活の中で日本の四季折々の季節感を愉しめる会です。ワークショップを通じて、四季折々のものを飾ったり、味わったり、作ったりします。不定期の開催となりますが、どなたでも気軽にご参加いただけます。
http://blog.livedoor.jp/saijiasobi/


次号は七夕について書かせていただく予定です。


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端午の節句を家族みんなで過ごしました。兜の額は叔母から受け継いだ刺繍を額装したものです。地元・美登利寿司のちらし寿司と大名巻きを皆で美味しい美味しいと食べました。デザートは柏餅、それに母持参のケーキとおなかも大満足の一日でした。みんなで楽しく和やかなこどもの日がむかえられました。

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四月の御棚は「旅箪笥」でした。旅先でもお茶を嗜む…茶の心は風流ですね。
釜は利休時代の物、お茶の先生である叔母は物を大切にする素敵な方です。

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